マレーシアの会社は、書類の上ではきれいに揃います。SSM(会社委員会)に登録があり、登記簿には設立年も株主も役員も記載されています。会社案内が届き、担当者とのやり取りも滞りない。それでも、その会社が実際に何をどれだけ動かしているのかは、書類からは分かりません。
マレーシアではそれが、珍しいことではありません。 手続きとしては正しい形です。ただ、その住所へ行っても事務所も倉庫も人もいない、ということが起こります。住所を地図で見ただけでは、そこが本社なのか、書類を預けているだけの場所なのかは判別できません。
当社が承っているのは、登記に書かれていることと、現地で実際に見えることを突き合わせる確認です。取引に入る前でも、すでに始まっている取引を続けるかどうかを決める前でも、同じようにお受けしています。
- 01 登記を見る SSMに登録されている会社情報と、御社にお持ちの資料との照合。会社番号、事業目的、役員や株主の記載を突き合わせます。
- 02 現地を見る その住所に何があるか。人が出入りしているか。看板はあるか。時間帯と曜日を変えて確認します。行くのは当社です。
- 03 突き合わせる 説明されていた内容と、見えたものが釣り合っているか。食い違いがあれば、どこがどう違うのかを書面にして残します。
現地での確認は当社が行います。ご依頼者様に渡航していただく必要はありません。日本国内でのお打ち合わせと、書面のやり取りだけで進みます。
01確認できること、できないこと
先に線を引いておきます。ご相談の段階で「それはできません」とお伝えしたほうが、時間も費用も無駄になりません。
- SSMに登録されている会社情報(会社番号・設立時期・事業目的)
- 役員および株主として記載されている人物
- 代表者・役員が、ほかにどの会社で登記上の立場を持っているか
- いただいた資料と、登記の記載との食い違い
- 登記の住所に実際に何があるか(事務所/会社秘書役の事務所/住居/何も無い)
- 人の出入り、営業している時間帯、看板や社名表示
- 搬入出の有無、車両の動き
- 説明されていた人数や設備と、見えるものが釣り合っているか
- 銀行口座の残高、入出金の履歴、納税額など、制度上ご本人と当局しか持たない情報の取得
- 事務所・工場・敷地の内部に立ち入っての確認。取引先や顧客を装って接触する形も採っていません
- 公開されていない帳簿、売上、仕入先の一覧といった社内資料そのものの入手
- 相手方との交渉、督促、代理での連絡
- その会社と取引すべきかどうかの判断。当社は事実をお伝えするところまでです
個人に関する情報については、マレーシアにも個人データ保護法(PDPA)があり、当社もその枠の中で扱います。ただし、一切開かないという意味でもありません。どなたが、何のために必要とされるかによって、道が残っていることがあります。そこはご相談の中でお答えします。
確認した結果、説明されていた内容と食い違いが出てこないこともあります。それは失敗ではなく、ひとつの結果としてそのままご報告します。
02進め方
手元にある資料が多いほど、確認は短く済みます。会社番号がひとつ分かっているだけでも、そこから登記の突き合わせが始められます。
- STEP 1 お持ちの情報を整理する 社名、会社番号、届いている書類、名刺、担当者とのやり取り。何が分かれば御社の判断に足りるのかを、ここで決めます。
- STEP 2 登記と資料を照合する SSMに登録されている会社情報を取り、いただいた資料と突き合わせます。ここで結論が付いてしまうこともあります。
- STEP 3 現地で見る 登記の住所と、事業をしていると説明されている場所へ当社が行きます。時間帯と曜日を変えて確認します。
- STEP 4 報告書としてお渡しする 確認できたこと、できなかったこと、その理由を分けて記載します。撮れなかった場所はその旨を書きます。
現地での確認は当社が行います。ご依頼者様に渡航していただく必要はありません。
確認する範囲や対象の所在地によって前後します。東マレーシア(サバ州・サラワク州)は移動に日数を要するため、この目安より長くかかります。日数をお約束するものではありません。
絶対に気づかれない、とは申し上げません。相手方が同じ建物に長くいる会社であれば、見慣れない人の出入りは目に入ります。そのため、確認の目的と、気づかれた場合に御社が困る度合いを先に伺い、日程の組み方を変えています。
秘密保持契約書と、暴力団排除に関する誓約書は当社から提出します。社内に伝わらない形で進める場合は、ご連絡の方法をご指定いただけます。
03日数と費用の考え方
費用は、確認する範囲と日数で決まります。同じ「取引先の確認」でも、登記の突き合わせだけで足りる場合と、現地で何日も見る必要がある場合とでは金額が変わります。お見積りはご相談の内容を伺ってからお出しします。
- 会社番号、または正式な英文社名が分かっている
- 確認したい住所が特定できている
- 知りたいことが絞れている(実体があるかどうかだけ、など)
- クアラルンプールおよびその周辺、ペナン、ジョホールバルなど、当社が日常的に動いている地域である
- 期限までに余裕がある
- 社名の表記が資料ごとに違い、どの法人を指すのかから確定させる必要がある
- 登記の住所と、事業をしていると説明されている場所が離れている
- 東マレーシア(サバ州・サラワク州)など、移動に日数を要する地域である
- 役員や株主に別法人が入っていて、そちらも合わせて見る必要がある
- 相手方に気づかれない形を強く優先する場合
複数の会社をまとめてご依頼いただく場合は、位置関係を見て回れるため、1社ずつ別々に承るより安く済みます。同じ州に複数の対象があるときは、その旨をお知らせください。
04結果の扱いについて
事実をお伝えするところまでが、当社の仕事です。 取引を続けるべきか、契約を結ぶべきか。そこは御社が決めることです。報告書はそのまま日本での検討や社内での説明に使える形で整理してお渡ししますし、弁護士や法律事務所からのご依頼も受けています。
確認の結果、説明されていたとおりの会社だった、という報告になることもあります。取引の前にそれが分かること自体に意味がある、というご依頼の受け方をしています。
05よくいただくご質問
相手先に知られずに進められますか
当社から相手方に連絡を取ることはありませんので、こちらから知らせることはありません。ただし、絶対に気づかれない、とは申し上げません。相手方の事業所の立地や周辺の人の多さによって、見慣れない人が目に入る度合いは変わります。ご相談の段階でその条件をお伝えし、日程の組み方を決めています。
会社番号が分からないのですが、社名だけでも依頼できますか
お受けできます。ただしマレーシアには似た社名の法人が複数存在することがあり、どの法人を指すのかを確定させる作業から始まるため、そのぶん日数がかかります。名刺、請求書、メールの署名、契約書の写しなど、社名の綴りが分かるものがあればお送りください。
登記の住所に会社が無かった場合、それだけで問題があると考えてよいですか
そうとは限りません。マレーシアでは登記上の住所を会社秘書役の事務所にしている会社が多く、それ自体は通常の形です。問題になるのは、事業をしていると説明されている場所にも実体が見当たらない場合です。当社はその両方を確認したうえで、見えたことをそのままご報告します。
日本から出張して立ち会う必要はありますか
必要ありません。現地での確認は当社が行います。お打ち合わせは日本国内で、ご連絡はメールとお電話で進みます。なお、御社の担当者様が現地へ行かれる際に、当社が同行してご一緒することはお受けしています。
報告書はどのような形でもらえますか
確認できたこと、確認できなかったこと、その理由を分けて記載した書面としてお渡しします。写真は撮れたものを添付し、撮れなかった場所についてはその旨を書きます。社内での説明や、日本での手続きの検討にそのまま使える形で整理しています。
ご相談の時点では、社名と、いま起きていることだけで結構です。資料が揃っていなくても、どこまで確認できるかをお答えできます。秘密保持契約書と暴力団排除に関する誓約書は当社から提出します。
社内に伝わらない形で進める場合は、ご連絡の方法をご指定いただけます。




